会社概要
経営者DX推進メッセージ
2023年3月
① 世の中の動き
ア.物流業界の2024年問題
働き方改革は物流業界も例外ではありません。特に、2023年/2024年は物流業界への働き方改革関連法が施行されます。これにより、コロナの影響もあり、増え続ける荷物に対応するため、過酷な労働条件にあるトラックドライバーへの労働時間が制限されることになります。
現状、全産業平均より安い賃金にも関わらず、高い稼働により荷物をさばいている物流業界のマンパワーが大きく削られることが考えられます。
この問題の解決には生産性の向上が不可欠でありロボットやドローンなどによる配送、AIによる経路最適化など、このような時こそ、ITの力が必要です。
イ.2025年の崖
他の業界も他人事ではありません。「2025年の崖」とは①8割の企業がレガシーシステムを抱え、②43万人のIT技術者が不足し、③IT予算の9割をレガシーシステムの負債が占めることにより、2025年には年間12兆円の経済損失が発生するというものです。
レガシーシステムは、20年以上が経過し老朽化しているにもかかわらず、巨大でブラックボックス化しており、当時の開発者は退職、ドキュメントも残っていない状況で、保守だけで膨大な負担が必要となります。
それが足枷となりDX推進に予算が割けず、結果、企業の競争力の低下につながることになります。
そのため経営層は現状のIT資産の全容を把握し、リスクを把握した上で、投資の効率化を行うとともに、IT人材の育成やクラウド導入といったIT環境の効率化にも対処しなくてはなりません。
② IT業界動向
ア.ChatGPT
今、この話題を取り上げないわけにはいきません。
ChatGPTは、OpenAIが2022年11月30日に公開したAIチャットボットですが、その性能の高さから各所で話題になり、わずか2か月の間に登録ユーザが1億人を超えました。その実力は実際に使ってみればわかると思います。その影響は非常に大きく、検索サービスのGoogleは、従来の検索が使われなくなるため、自らの存続の危機ということで非常事態宣言を出しました。
各企業のWebマーケティング戦略も修正を余儀なくされるでしょうし、マイクロソフトがMS製品にChatGPTを搭載するとなるとExcelなどは高度な関数を理解しなくても、だれでも簡単にプログラムが作れてしまいます。
いわゆる生成系AIは、ChatGPTだけでなく、入力したフレーズから画像を生成する「DALL・E2」や入力したフレーズから動画を生成する「Make-A-Video」など、大きな可能性を感じさせるプロダクトが出現しています。
もちろん、誤情報を発信する可能性や、著作権の侵害、個人情報の漏洩、犯罪への利用など、課題はいくつか挙げられていますが、リスクを恐れて静観していては、波に乗り遅れます。
我が社でも、まずはChatGPT(API含め)で何ができるのか、取り敢えず挑戦してみようと思います。
③ IT技術トレンド
ア.プログラミング言語
プログラミング言語については、C言語が機能がシンプルで実行速度が速い反面、メモリ関連のバグが多く、ガベージコレクション機能でメモリを管理できるJavaが台頭してきました。
それでは次にくるプログラミング言語は何か。性能と安全性を両立させたRustという言語が注目されています。ただ、まだ今のところは、人気ある言語、需要の多い言語、案件の多い言語のいずれにも顔を出していません。
ChatGPTに聞くと、一番最初に挙げてくれたのですが、さて、どうなるでしょうか。
④ 当社のDX戦略の進捗状況、その他
・従来型ビジネス
AI活用プロジェクトやローコード開発については、これまで通り、縮小することなく、進行しております。
こちらは引き続き、さらなる展開を目標に進めて参ります。
・新たなビジネス
自社製品については、「AnySee」「くらふとらーにんぐ」「エボテック」のユーザ数を拡大し、また「エボテックJr.」の新規発売など、ラインナップを順調に増やしています。
引き続き、新たな製品開発に向けて進んでまいります。
2023年3月 システム・エボリューション株式会社
代表取締役社長